大判例

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東京高等裁判所 昭和28年(う)4076号 判決

被告人 皆木善次

〔抄 録〕

検事控訴趣意について、

仍つて案ずるに、公職選挙法第二二四条所定の没収又は追徴は苟くも同条所定の利益のある場合には必らずやこれが利益を没収し、又はその価額を追徴することを要する趣旨であつて、当該裁判官の自由裁量を許さないものと解するを相当とする。然るに本件においては、原判決は判示の如く被告人が高島欽象より大野市郎候補に当選を得しめる目的を以て投票取纏運動方依頼を受けその報酬として現金一万円の供与を受けたる旨認定して居るにも拘らず、該供与を受けた一万円の利益につき没収又は追徴の言渡をしていないこと原判文上洵に明かである。して見れば原判決は明らかに前記公職選挙法第二二四条の解釈適用を誤つた違法あるものであつて、該違法は判決に影響を及ぼすことが明らかであるから到底破棄を免れない。

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